Ciaoのエンジン (C1M)
エンジンには0.8馬力のものと1.2馬力の2種類がある模様。最近のモデルは1.2馬力タイプではないかと思われる。
0.8馬力のものはモノスピード(バリエータ無し)モデルのみのようで、バリエータ付モデルは1.2馬力タイプのようである。
構造
いたって簡単なロータリーバルブ式の2サイクルエンジン。車体左側に出力軸があるが、これはクランクに直結しておりエンジン部分での減速機構は一切持っていない。フライホイールに設けられたファンにより強制空冷している。
始動はクランク軸を回して行うためキックペダルやセルモーターなどの機構もエンジンには設けられていない。点火はポイント(初期)またはCDI(後期)だが、そもそもメインスイッチなどというものが存在しないので、クランクを回せばエンジンはかかる。エンジンを停止する場合にはシリンダ・ヘッド部に設けられたデコンプ機構を使って圧縮を抜いて停止させるという、いたって簡単なエンジンである。
始動はクランク軸を回して行うためキックペダルやセルモーターなどの機構もエンジンには設けられていない。点火はポイント(初期)またはCDI(後期)だが、そもそもメインスイッチなどというものが存在しないので、クランクを回せばエンジンはかかる。エンジンを停止する場合にはシリンダ・ヘッド部に設けられたデコンプ機構を使って圧縮を抜いて停止させるという、エンジンである。
このエンジンはPiaggio以外でもItaljet等が採用している。
始動
一般にCiaoのエンジンは「かけにくい」と言われているが調子の良いエンジンならばそんなことはなく、キック一発でもかかる。エンジンがかかりにくい場合に、やたらめったらとペダルを蹴っていると燃料が供給されてしまうため、プラグがカブってしまうので、このことから「かけにくい」と言われているのではないだろうか。
エンジンがちゃんとかからない場合にはデコンプを引いた状態で、幾分燃料を追い出しながらペダルをこいで勢いをつけてからデコンプを戻せば比較的、簡単にかかると思われる。それでもエンジンがかからない場合には、どこか問題があると疑った方が良いだろう。
2サイクルエンジンの基本だが、プラグがかぶって火が飛ばなくなったら抜いて乾燥させることも必要。
諸元
| | 注意 |
機構 | 単気筒2ストローク | |
バルブ | ロータリー式 | |
冷却 | 強制空冷式 | |
気化器 | デロルト SHA 12/10 | Bravo/SIは12/12 |
進角 | メカニカル・ポイント | 後期モデルおよびSIはCDI式 |
気化器 | デロルト SHA 12/10 | Ciao後期型,Bravo/SIは12/12 |
プラグ | B5HS | SIのCDIモデルはB6HSのため後期のCiaoもB6HS |
コンロッド
エンジンの年式によってコンロッドの小端が10φと12φのものがある模様。ピストン交換時には要注意。一旦、外してみないとどちらかを確認するのは難しいとか?
マフラー
古いタイプは短い(サイドカバーの後ろと同じ位の位置までしかないもの)が、最近のタイプは長い(サイドカバーの後ろから、かなり出ている)ものが付いている。
プラグ | B5HS/B6HS/B7HS | B6HSかB7HSが多い模様。プラグメーカ資料ではCiao-PはB7HS |
ピストンピン
エンジンによってピストンピンの径が10φと12φのものがある模様。年式にはあまり関係がないらしく、10φと12φが混在しているようである。ピストン交換時には要注意。一旦、シリンダーを外してみないとどちらかを確認することはできないようだ。
排気
排気部はびっくりの構成。フランジ部がなく、シリンダーからパイプが突き出している形状で、マフラーのエキパイ部分はここに抱き付き、ネジ締めという構造。